葛西囃子の特徴
葛西囃子は、まつりを賑やかにするという観念で行なわれているが、やはり神を迎える一種の乱声(らんじょう)であったと思われ、江戸時代の風流化とともに、まつり情緒をそそる、うきうきした調子の中に純日本的な美しい旋律が特徴である。
曲目は、「打ち込み」に始まり、「屋台」、「昇殿」、「鎌倉」、「四丁目」、「玉打」、「屋台」、「大喜利」の基本編成が編曲されている。また、舞曲として「にんば」があり、にんばにあわせて「もどき」、「おかめ」、「天狐」等が踊る。これは、山車を曳くとき、扇などを持って練子を囃した身振りが、神楽舞と同化し、舞踏化されたものと考えられている。
◎参考文献 川越まつりと山車(木下正博著)、小江戸川越(創芸社刊)